エネルギーの世界遺産
風はどこからやってきて、どこへいくのだろう…
地球の寒暖差によって生まれる風は、いまや人類にとって欠かすことのできないクリーンで身近なエネルギー源だ。施設や家庭の電力をまかなう小さな風車から、山林の上にそびえ立つ巨大ウィンドタービンなど。いまでは日本列島の北から南まで、さまざまな地形に個性的な風車が設置され、我々の暮らしに役立っている。
地球の生成に対し、人間の知己を集め生み出された造形物は、町の誇りであり人類共通の宝物でもある。
僕たちの使命は、一人ひとりが風車のある景色に誇りを持ち、「エネルギーの世界遺産」として、未来の世代に引き継いでいくことにほかならない。
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中九州大仁田山風力発電所/ジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE)
2016年9月完成・竣工
宮崎県北部の五ヶ瀬町と諸塚村の境に位置する大仁田山の稜線に単機出力2,000kWの風車8基、合計16,000kWの出力を備える県内初の大規模風力発電所。建設地は標高1,000〜1,200m。九州で最も標高の高い風力発電所からは、遠くに阿蘇五岳を望むことができる。大仁田山稜線にある当発電所は、当地域のランドマークとなり、山間部の風という枯渇することのない自然エネルギーを利用し、年間約 11,300 世帯の電力を供給している。