ビルドアップ投資 Case 1.Smart Energy(脱炭素) 京極淳・松本勇二

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潜在的に有望な産業にフォーカスをあて、纏まった成長資金とノウハウを提供し、事業規模を一気に拡大させるBuild Up投資。その分野における代表的な企業を創出する方法は、「脱炭素」「地方創生」では、どのようなアプローチが必要なのか。そこから見えてくる未来像とは。

松本勇二:ゴールドマン・サックス在籍時に国内最大級の再生可能エネルギー発電事業者『ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社(現 ENEOSリニューアブル・エナジー)』の創業を手掛けた私は、2021年秋に日本を代表するアントレプレナーを集め、社会還元を促す新たな投資家グループ* を形成しました。それは起業家たちが「脱炭素」をテーマにしながら、資本主義における社会還元のあり方に一石を投じるためのもの。地球環境問題という社会的課題の解決に真摯に向き合うスマートエナジーの社会貢献性をビジネスとして普及させていく、その後押しをしていくことが脱炭素における産業づくりの一環となると考えたからです。

京極淳:資本提供後、私はスマートエナジーに役員として籍を置きながら、事業の成長を促進する役割を担っています。企業価値の向上という観点から、ガバナンスの統制はもちろんのこと、リクルーティング、人材育成のアプローチを考案、実践し、企業としての成長を後押ししています。

松本勇二:私たちは、日本の再生可能エネルギー分野においては、これまでにジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社(発電事業)、株式会社スマートエナジー(保守メンテナンス事業)、株式会社エコグリーンホールディングス(物流事業)などの新興企業に、総額500億円以上のビルドアップ投資を実施し、数多くのカテゴリーリーダーを輩出してきました。上流から下流までの案件を手掛けてきたノウハウを持っていることは、業界での優位性を高め、夢見る起業家たちの力強いパートナーとなる資格を有しています。

投資家グループ *:メンバーは、寺田親弘(Sansan株式会社 代表取締役社長)、松本恭攝(ラクスル株式会社 代表取締役社長)、田中敦史(株式会社JTOWER 代表取締役社長)、長澤啓(ミネルバ・グロース・パートナーズ株式会社 代表取締役 共同創業パートナー)、松本勇ニ(POD株式会社 代表取締役)、岩隈久志(元シアトル・マリナーズ)。

株式会社スマートエナジ:「技術、金融、ITで地球環境保全に貢献」する企業として、2006年の創業以来日本の環境ビジネスを推進。カーボンクレジット制度の創出や、日本でも最初の太陽光・風力ファンドの構築、太陽光O&Mに着目したビジネスモデルなどユニークな視点で業界をリードする。地球環境問題という社会的課題の解決に挑戦している。

脱炭素:2020年10月、菅総理(当時)の所信表明で「2050年までのゼロカーボン」が政府方針とされた。日本の気候変動に対する消極的な姿勢は、世界から多くのバッシングを受けてきた。脱炭素社会へのトランディションを安定的かつ、スピード感をもって実現していくことは、大きな社会課題となっている。

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Atsushi Kyogoku

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YUJI MATSUMOTO

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